2003年08月のアメリカ留学滞在記
大リーグ野球観戦(2003.08.31)

さて,シアトルといえば最近は大リーグのマリナーズに日本人選手が所属して活躍中であることから,日本でもニュースなどで見る機会が多い場所です。シアトルに来たからには野球観戦ははずせないレジャーのひとつです。アメリカのスポーツといえば,アメフト,アイスホッケー,バスケットと人気のある物は他にもたくさんありますが,小さい子供連れが多いのは野球場とのことです。私は日本在住時には職場の野球チームの監督を名乗っていましたが,未だ未勝利であり,野球の監督術を磨くためにも(?)大リーグ観戦は欠かせません。というわけで,3連休中日となったこの日は,マリナーズの本拠地セーフコ・フィールドへボルチモア・オリオールズとのデーゲームを観戦しに出かけました。セーフコ・フィールドは我々日本人におなじみの日本食スーパー「宇和島屋」のすぐ近くにあるので,道に迷うことはありません。球場の駐車場は20ドルでしたが,球場隣の15ドルの駐車場に車を止めました。(もっと球場を離れると更に安くなりますが歩かねばなりませんし,球場の駐車場は帰りが大混雑となりイライラしますので,この辺が一番と自分は思っています。)いざ,球場へと思ったら,ゲートが開くのは試合開始2時間前ということでしたので,マリナーズショップで子供用のIchiro-Tシャツなど購入して時間をつぶしました。そうこうするうちに開門となりそうだったので入場者の列に並んで入場しましたが,この時の手荷物チェックでビデオが見つかってしまい,ビデオはフィールドに向けないよう注意されてしまいました。ビデオ撮影は×みたいです。この日はBack to Schoolキャンペーンと称して,14才以下の子供先着15000名にマリナーズ・ランチボックスが配られましたので,我々もすかさず子供の分を確保しました。ラッキーでした。バーベキューサンドやホッとドックで腹ごしらえをした後,ポップコーンとビールを用意して,試合観戦に臨みましたが,試合前半は我々の席(ライト側の外野指定席でIchiroの守備を見るには最も近い!)は晴天とはいえ日陰で少々肌寒かったです。おかげで,ビールはあまりすすまなかったのですが,試合後半から日が当たるようになると今度は暑すぎでした。さて,試合の方は40才のベテランピッチャー,モイヤーが8回を完璧に抑え,中継ぎを1人挟んで最終回を現在のクローザー「大魔神ならぬ代魔神」長谷川が0点に締めたマリナーズが3-0で勝利,このカード3連勝を決める良い試合でした。残念なことにIchiroはこの日も元気なく,安打は見られませんでした。試合前の打撃練習は3本くらい打っただけですし,試合中もベンチの奥の方に元気なく座っていた姿が印象的でした。早く復調してもらいたいものです。



レーニエ山翌日(2003.08.25)

昨日は疲れたのと,少し頭痛がしていたので早めに寝たのですが,月曜日でありながら昨日の疲れを引きずっています。頭脳労働には全く集中できず,単純作業だけして,早めに仕事場を後にしました。職場ではいつも一番最後まで残って何かしている私ですが,たまにはいいでしょう。



レーニア山(2003.08.24)

徐々に夏が終わりつつあり,我々はかなり焦っています。この滞在記でも何回か書いたかもしれませんが,シアトルの観光は夏が重要なのです。秋になると毎日曇ったどんよりした天気が続くらしいので,風景にこだわる観光名所は今のうちに制覇しておくことが必要です。(特にこの先何年も滞在するわけではない我々にとっては)そこで,今週はマウント・レーニエです。マウント・レーニアといえば,私が日本にいたときに好きでよく飲んでいたカフェラッテというコーヒー飲料がありましたが,このカフェラッテのカップのデザインにMt. Rainerの絵が書いてありました。日本ではさほど気にもとめていなかった山ですが,シアトルにくると少し晴れた日にはどこからでもよく見えますし,一度は行かねばならないと考えていました。また,仕事場の仲間にも何回かレーニエへは行ったか?と聞かれることもありました。行ったことはまだないというと良いところだから行ってみたら・・という話にいつもなるので,なおさらです。渡米直後は,アメリカでの運転にも慣れず,こんな遠いところに行く気もしなかったのですが,今はハイウエイを走っても自分以上に速度を出す車はいないというくらいに慣れて?いるので,2時間半の距離は問題となりません。問題は天候だけだったのですが,この日は幸いすばらしい晴天だったので,早起きして出かけました。24時間営業の近所のスーパーQFCで昼食,NOAHというBegle屋さんで朝食用のベーグルを仕入れた我々は南に向けて,ハイウェイを走り出しました。レーニア山の入口は南側と東側にあるので,山の北側にあるシアトルから出かけると,大きく回り道をして山の南斜面からアプローチせねばなりません。ですので高速道路を降りてからの一般道をいくら走っても山がちっとも大きく見えてこないという印象を持ちました。なんとか2時間30分後には無事標高1670mのパラダイスという場所に着くことが出来ました。このパラダイスという場所はレーニエ登山の拠点となる場所だそうで,頂上を目指す人はここを出発し途中の山小屋で一泊した後,頂上に到達するのだそうです。我々はそんな無謀なことをするつもりはないので,日帰りで十分です。また,お年寄りや子供連れでも楽しめるよう初心者向けのトレイル(遊歩道?)がたくさん整備されています。インフォメーション・センターでトレイルの地図を手に入れ,手頃そうなトレイルを散策しました。歩き疲れたところで滝とレーニエ山を同時に望める河原があったので昼食を取りました。トレイルの途中で昼食を取っている人達を見かけなかったので本当にこんなところで食事をしても良いのかどうか心配でしたが,我々が食べているといくつかのグループも我々につられて(?),同じ河原で食事を取り始めたので良かったのでしょう(多分)。また,上った分だけ帰りは歩かねばなりません。この日の天気はすばらしく良く景色は最高だったのですが,山の上は寒いと聞いて厚着をしてきた私にとっては午後に入ってますます照りつける太陽はいささか強すぎでした。ただでさえ,暑がりな私は完全に暑さにまいって熱射病の一歩手前でした。また,散策中,咳,頭痛を少し感じていたので,もしかすると軽い高山病だったのかもしれませんが,カフェラッテでいつも目にしていたレーニエ山を十分堪能できて,大満足の一日でした。



独自ドメイン(2003.08.21)

このホームページは1998年の開始当時から,urbanインターネットという比較的ローカルなプロバイダと契約していたことから,このプロバイダより割り当てられたスペースを使用してきました。御陰様でこのプロバイダにあるホームページの中ではアクセス数はトップクラスのようです。ですが,最近の検索エンジンにおけるホームページの重みづけからすると,/(スラッシュ)がたくさん入った階層の低いホームページは良くないそうです。言い換えると,私のホームページはurbanインターネットという巨大なホームページの中にある一つのページにすぎないということになります。幸い,最近夜は比較的時間が取れますし,格安の会社をアメリカで見つけましたので,これを利用して独自ドメインを取り,徐々にホームページの移転・運用をしてみることにしました。また,これまでは,様々なチェック用CGIは無料のレンタルサーバーを利用して運用していましたが,難点としては無数の広告が入ること,アクセスが重いことがあります。この点についても改善できるのではないかと期待しております。



散髪(2003.08.20)

海外に住む方々の間では時に散髪のことが話題になります。こちら床屋の方は東洋人の固い髪質になれていないので,とんでもない髪型になってしまったという笑うに笑えない悲惨な話も良く聞きます。そんなこともあって,日本人の散髪屋さんや美容師さんは予約で一杯だとか。でも子供の場合全く問題になりません。家で切ってやれば良いだけのことです。髪の量も少ないし,結果もそれほど問題にならないので,すぐに終わります。というわけで今日は子供の散髪をしました。日本から持参したスキカル(日本でモルモットの毛を刈っていた物と同じモデルなので慣れています。もちろん,モルモット用を持ってきて使っているわけではありません。)頭を少し湿らせて,髪をまっすぐにします。出来上がりの髪型を思い浮かべ,皮膚は切れないことを良いことに,一気にカットモードで後,横,前と切りそろえます。後はスキモードで上の方の髪を少し減らせば,10分で出来上がりです。子供は動くので,多少は思い描いた出来上がりとは異なりますが,子供はまだ気にしないようなので全く問題なしです。
(後日談)翌日,鏡で自分の頭を見て,ここが長いだの,斜めになっているだのいろいろ文句を言っていたそうです。気にしていないと思いましたが,4才といえども多少は自分の見かけを気にするようです。もっと大きくなるまでに私の腕も磨く必要がありそうです。



バーベキューパーティ(2003.08.16)

研究室の大ボス先生が仲のいい教授と共同でバーベキューパーティをするというので参加してきました。土曜日の午後ということもあって,我々の研究室から参加する人はあまり多くなかったのですが,せっかくの経験ですので,天気の悪い中出かけました。その教授の自宅というのは,大学から車で1時間も走ったところにある牧場です。(本当にこんなところから通っているのかとも思いましたが,Hostの教授に聞くのがはばかられたので,確認はしていません。)着いてみると,案の定アメリカらしく,集まりが悪く,教授2人,大ボスがフランスから招いている教授夫妻,私の知らない研究者数名がいるだけでした。少人数なのが幸いして,英語ではゆっくりとしか話せない私も大ボス先生と長時間話すことができてこれは大きな収穫でした。(牧場にある池を,ボートで回りながらというのが,すごいですが)ただ,英会話をもっと勉強しろといわれました。徐々に天候も良くなり,この牧場の周りが大変美しい風景であることがわかりました。午後2時に始まったパーティは,次第に人数を増しながらだらだらと続き(6時くらいに来たやつもいました。),午後8時過ぎには人数が大分減ってきたので,我々は帰ることにしました。結局何時まで続いたかは不明です。



製薬メーカーとの電話カンファレンス(2003.08.14)

私は神経科学を中心に研究をしているわけですが,常に新しい研究をするためには,新しい道具が必要になります。新しい道具というのは,時に神経の様々な働きを変える薬品であったりします。ですので,他の研究者より早くこれらの道具を手に入れることはそれだけ,研究が進むと言うことになります。製薬メーカーとの共同研究は重要です。今日はイギリスの製薬メーカーとの電話会議に出席しました。時差があるので,こちらシアトルは早朝に集まらなければなりませんが,共同研究の可否には代えられません。電話会議システムを使って参加者全員が話しに参加できるというものですが,私はほとんどしゃべる機会もなく,大ボスが一人でしゃべりまくって交渉していました。話はまとまったらしく,候補の中のいくつかの薬品は手に入れることが出来るようです。これで,また私の実験も忙しくなりそうです。



スペースニードル(2003.08.10)

このシアトルで最も特徴的な建築物はやはりスペースニードルでしょう。我々もこのシアトルに来てから何回か前を通る機会はあったのですが,天候が悪かったり,持ち合わせがなかったりして,上ったことはありませんでした。今日は,日本からはるばる義母が来ていることもあり,みんなで上ってみることにしました。家族全員の入場券を買うとなると入場料も馬鹿にならず,43ドルもかかりました。(上がって降りるだけなのに・・)以前,テロの対象になったこともある建造物なので,上る前に荷物検査もされるほどの警戒でしたが,大勢の観光客と一緒に上がり,午後からは晴れ渡ってくれたシアトルの景色を楽しみました。写真はシアトルセンター内にある巨大な噴水です。子供たちが噴水の水流が弱まった隙に噴水の周りを走り抜けていました。暑い夏にはよいかもしれませんが,今日のように涼しい日には風邪を引かないかどうか人ごとながら心配です。



シアトルの雨(2003.08.09)

シアトルは冬に雨が多く、夏にはほとんど雨が降りません。ですので、ever green stateと呼ばれるこの州も、真夏は緑と言っても少し枯れかけた茶色は混ざることになります。ですが、今日は朝から比較的まとまった雨です。観光に行こうとしたのですが、景色を楽しむような場所は難しいでしょう。夏も終わりが近付いているのかもしれません。



研究室でのtalk(当日)(2003.08.07)

遂に発表の日がやってきました。話す内容は当然,私の得意分野を選びましたので,日本語なら何も準備せず,いきなり話せといわれても1時間ぐらいは話せる内容です。ですが,その場で考えながら,英語で次々と話を組み立てるなんて不可能に近いと思われたので,すべて原稿を用意し,それを前もって小ボスにチェックしてもらうという周到な準備をして本番に臨みました。ところで,この発表には,演者が全員分の朝食用ベーグルを用意しなければならないという決まりがあるようです。聞いている方はベーグルをかじりコーヒーなど飲みながら聞くことが出来る極めてうちとけた会なのです。このベーグルの種類や塗りつけるクリームチーズにも,大ボスの好みなどあるようで,小ボスからその情報を仕入れた私は完璧に準備をして臨みました。発表は・・・
そりゃもうしどろもどろになりながら,1時間を切り抜けましたさ。めっちゃ疲れましたさ。ただ,会の後,大ボスが他のデータも見せろなどといって,更に30分以上私と話していただきましたので,大ボスの先生にもきっと話の内容に興味を持っていただいということで,少しうれしい結果かもしれません。



大ボスとのdiscussion(2003.08.04)

私が所属している研究室は比較的大きく,学生さんを入れなくても20人くらいになります。となると大ボスの先生と話す機会は限られてきます。大ボスは忙しい人ですので,国内外の学会や研究会によく出かけ,いないことが多く,いるときは遅くまで自分の部屋でこもったまま仕事をしているようですので,滅多に会いません。朝,顔をあわせたときと,トイレであったとき,ボスが帰るときにたまたま居合わせると,少し話をしますが,ほんの短時間です。ところが今週からsummry of researchと銘打って,中堅どころの研究者(助教授は除いて,fellow,postdoc,大学院生,ResidentのMD,visiting scholarの私)と一人1時間の会合をするというのです。話題は自分の実験している専門分野のことですから,ここ何年も勉強していることなので,それほど不安はないのですが,何といっても英語が不安です。最低限,伝えるべき内容はすべて書き出しておいて,discessionに臨みました。言いたいことは言えたつもりですし,私の実験の問題点を指摘していただき,それは理解できたので(理解できるよう言っていただいただけかもしれませんが,)何とかやり過ごすことが出来ました。



研究室でのtalk(準備)(2003.08.03)

我々の研究室では,木曜日の朝にLabmeetingと称したカンファレンスがあります。ここで,1週間の連絡事項が伝えられるのですが,その後にLabtalkというのがあります。ラボのメンバーが順番に自分の分野の新しいことを1時間話すのです。大きな研究室ですから,滅多に順番は回ってきません。また学内外からGuestの演者を呼ぶことも多く,その時はメンバーの発表はありませんので,ますます,順番は回ってきません。ですが,遂に私に順番が回ってくるときが来てしまいました。日本語でも1時間も話したことがない私には,英語で1時間話をするなんてことは想像も出来ません。ですが,断ることも出来ないので,腹を決めて1週間前から少しずつ準備をすることにしました。



公園で航空ショー(2003.08.02)

今日,明日が本番の航空ショーということで,テレビでもしきりに宣伝しています。目玉のブルーエンジェルスは,ワシントン湖上空で,アクロバット飛行を見せてくれるとのことでしたが,メインの会場は20ドルくらいの入場料を取られますし,先週の大混雑の中での事件のこともありますので,今回は公園から見ることにしました。今回選んだのは,マグナストン公園です。家から近いことと,ワシントン湖に面していることで選びました。メイン会場からはやや離れていることが気になりつつも,飛行ルートなど知らない我々は気にせずこの公園へ直行しました。この公園はイヌを連れて散歩することが有名な公園で,多くのイヌを横目に,息子とキャッチボールなどしながら,その時を待ちました。やがて,轟音とともに飛行体が現れ,空に色とりどりの煙の軌跡で,円や直線を描いています。しかし,残念ながら遠かった。軌跡は見えて,音は聞こえても,飛行機は豆粒のようでした。飛行ルートは調べてから行くものだと思いましたが,後の祭りです。幸い,息子はそれなりに興奮して喜んでいたようですし,ヨシとしましょう。



航空ショーの練習(2003.08.01)

今週末にはシーフェアの一環として,ワシントン湖上空で航空ショーが行われます。海軍のブルーエンジェルスという戦闘機のチームが出るのですが,今日からその練習を始めています。練習と本番とは煙があるかないかぐらいの違いしかないと思われる程,大迫力でシアトルの街の上空(というより低空)飛んでくれます。最初は大迫力といって喜んでいたのですが,一言だけ言わせてください。「うるさい!」と・・・昨日とはうってかわって涼しくなった秋の気配さえ感じられるシアトルですが,とにかくうるさいです。





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