これまでわれわれはメニエール病患者の受けるストレスについてアンケートを作成し,検討してきました。そのなかで,ストレスとなりうる生活上の同じ出来事でも,個人の性質によってストレスの受ける大きさは大きく異なることが考えられ,ストレスの質,量だけでなく,ストレスを受容する個人の性質を評価する必要があるという結論に至りました。
そこで,ストレスとの関連が報告されているタイプA行動特性,自己抑制行動特性,逃避行動特性に着目し,一般企業の社員とストレス病のひとつであるメニエール病患者に対しアンケート調査を行いました。その結果は,一般の健康者とメニエール病患者では明らかに異なり,メニエール病患者はストレスを受けやすい行動特性を持つことがわかりました。
さらにストレスは気分転換などで和らげることが可能であることから,ストレスを緩和する因子についても評価しました。まとめると,我々の受けるストレスは,以下の式で模式的に示すことができます。
つまり,ストレス源と行動特性が多く,ストレス緩和因子が少ないと,よりストレスを受けることになり,ストレス病の危険が増加します。
この結果は,既に各学会で公表されていますが,今回はweb上でも利用できるようにしてみました。
個人のストレスを測定するためには,各項目をそれぞれ判定する必要があります。ぜひ,お試しください。 |